ボクが高校2年生の頃の話。
その頃のボクはロックとエレキに夢中。
揺るぎのないギターヒーローはリッチーブラックモア。
いわずと知れた元DeepPurpleのギタリストで、
当時はRainbowを率いてロックシーンの最前線にいた。
それでも、ボクの中では大好きなRainbowに増して、DeepPurpleへの思いは別格だったんだ。
昔、と言っても、今から思えばたかだか10年も前でない過去だけど、
DeepPurpleというハードロックの歴史を塗り替えたバンドがあって、
今では決して聴くことが出来ない幻のバンド・・・。
リッチーブラックモアをはじめとして、
ジョンロード、イアンギラン、イアンペイス、ロジャーグローバー。
メンバーの一人ひとりがピンで客を集められるミュージシャンばかり。
そんな崇拝すべき幻で憧れのバンドが当時のDeepPurpleだった。
そんな当時は二度と聴けないと思っていた音が蘇ったのが、高校2年の頃。
あり得ないと言われていたDeepPurpleの再結成だ。
LPレコードに針を落とすと、その曲のイントロが始まった。
幻のバンドのDeepPurpleの記念すべき復活のA面一曲目。
「Knocking at Your Back Door」
重厚なシンセサイザーのベース音の鳴る中、
これまたシンセサイザーのバイオリンの音が静寂を二度三度と切り裂く。
するとベース音がリズムを刻み始める。
そろそろと思ったところにドラムが激しくそのリズムの後押しを始める。
期待と興奮が最高潮に達する頃、リッチーのギターがリフを刻み始めた!
まだ見ぬ、いや、まだ聴ぬ、伝説のバンドの音だ!
程なくしてイアンギランのヴォーカルがリズムとリフに乗った。
紛れもない歴史の中だけの幻のバンド「Deep Purple」の復活した瞬間だった。
いまでも、この曲のイントロを聴くと、当時の興奮を思い出す。
紫