何も、気のおけぬ仲間と好きなだけ語り合う宴だけが、
至福の宴だとは限るまい。
大人が独りで旨い酒と肴を静かに楽しむ、
そんな夜があっても良かろう。
いつもの
「亀泉」から始まり、
お気に入りのじゃこ天のおでんに舌鼓を打つ。
周囲の人々の会話をBGMにして幸せな時間は移ろいゆく。
2杯目にこれまたいつもの
「鳳凰美田」を頼んだところ、
店員が大将の言付けを預かってきてくれた。
「鳳凰美田」は切らしているのですが
Takumaさんに是非飲んでもらいたいお酒があります。
私の味覚を知り尽くした大将とのこんなやり取りは常連の特権。
「獺祭(だっさい)」なる山口県の大吟醸酒。
飲めば嬉しい程、私好みの香りと味。
いつものミョウガの千切りと合わせれば夢心地。
客人多しと言えども
大将との1対1の他人には見えないこのやり取り。
締めのうどんをさらに美味く修飾し、
私に幸せをもたらした事に間違いはあるまい。
Takuma@一般道各駅停車の旅